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学振春の申請祭り

 大学院生の皆さんは、そろそろ学振を書き始めるのかなと思います。2年ないしは3年間の研究内容を考えるのが大変なのは、よくわかります。どういう計画を立てればよいのか、どう書けば良いのか分からず、頭を抱えている方々が多くいらっしゃるでしょう。ポエム (笑) なんて言われてしまう将来の研究者像とかを書く欄についても困っている人もいるかと思います。


 じゃあ、皆さん!学振書くの頑張ってくださいね!ではでは!




 なんて終わり方したら、殺意が湧いてしまうと思いますので、僕が学振を書くときに意識したことを簡単にですがつらつらと書いていこうかと思います。ネットで調べれば、いくらでも申請書のコツなんかが出てくると思いますし、申請者だけでなく審査員がどんなところを見ているのかなんかを書いてくれているものもあります。YouTubeにもコツを語ってくれている人が動画あげてますし。そんな情報がたくさんある中で、僕自身が申請書を書く上で最低限気をつけないといけないなと思ったのが、「読みやすさ」と「全体のまとまり」です。


・「読みやすさ」

 学振の申請書を提出するときに、審査区分を選ぶことになりますよね。学振のHPを見ると、審査区分表というのが公表されています。自分が選んだ審査区分の他にもいくつかの区分がまとまって書かれていると思います。そのまとまりの区分に属する先生が皆さんの申請書を見る、ということになります。「素人が読んでもわかるように書け!」というのは良く聞くかと思いますが、なぜなのか。区分のまとまりを見ると分かりますが、自分の専門分野以外の分野が混ざっていますから、そういう異分野の先生が読んでも内容がわかるというのは大事なことなわけです。

 さらに、先生方は基本的に忙しいですよね。皆さんの研究室の先生もなんだかんだ忙しいと思います。(もしかすると、そう見えない先生もいるかもしれませんが・・・)。まあ、忙しいんですよ、きっと。そんな先生方が少しの時間の中で、数十枚の申請書を読んで評価をするわけです。どんなに世界を変えるような研究だったとしても、読みにくい申請書だったら読む気にもならないと思います。

 読みやすくするためには、疲れた状態で読んでみると良いかもしれません。読んで頭にスラスラ入ってくるなら読みやすいんだと思います。もし内容を理解するのに少し考えないといけない文章があるなら、そこは変えた方が良いんだと思います。軽く読んで「はいはい、なるほどね」となるような文章を目指しましょう。あと、難しい専門用語とか略語をたくさん使うと読みにくいと思います。そもそも読み進めていくとそういった用語の意味とか何の略だったかなんて忘れます。読みやすい文章なんかも調べたりするとコツが出てくると思います。


・「全体のまとまり」

 さて、1つ1つの文章が読みやすくなっても申請書全体にまとまりがないと、なんとなくですが、バラバラ加減が気になります。もっと論理的にまとまりがないと困る理由を挙げられれば良いんですが、僕の経験では感覚的にしか言えないみたいです。そんな奴が全体のまとまりをきちんとしよう!なんて言ってんのか、なんて思われるかもしれませんが、それはすみません。

 研究計画に関しては、皆さんしっかりと内容にまとまりと流れを持たせると思います。では、後半の研究遂行力と目指す研究者像はどうでしょうか?ここら辺はあまり考えずに書いてしまっていませんか?この2つの間にもつながりがある方が読みやすさが格段に上がると思います。

 最初の研究遂行力ですが、自分の長所と短所を書くところですね。次の目指す研究者像は、こうなりたいという理想、採用された後の研究活動と理想の関係を書くところですね。これらの項目は別々であるようで、つながっているわけです。つまり、自分の理想の姿に近づくために今までこんなことをしてきたというのが長所の部分、そしてその理想に到達するのに足りていない能力、短所の部分が採用された後の研究活動でどう補完されるのか、ということです。こう書くと、自分の理想に向けて研究をしているんですよ、というまとまりのある内容になります。

 これらの項目を書くときに、自分のエピソードを交えると良いと思います。「修士1年性のときにこういったことがありました。そのときにこうこうこういう風にしました。なので申請者にはこういう能力があります。」とか「中学生のころにこんな経験をしました。また、大学生の時にこういうことをしました。そういった経験から自分はこういう研究者になりたいと考えています。」とかですね。研究計画を立てる時も先行研究でこういうのがあって、今の自分の研究はこうつながっていきます、という流れがありますよね。ここもそんな感じに書けば、良いわけです。



 この2つがクリアされれば、あとは内容で勝負できる段階になると思います。書いては読んで、書いては読んで、他の人にも読んでもらって、良い申請書になると良いですね。たまたま見つけて読んだ人がいて、その人の助けに少しでもなるなら嬉しい限りです。ちなみに、ここで書いた文章は特に読み直したりしていないので、変な文章になっているかもしれません。ここで書いたことの説得力を自らなくしているわけですが、そこは許してください。


 こんな辺境のブログを見つけた方で、僕の申請書を読んでみたいという人がいたら、お問い合わせから連絡くだされば、送りますので気軽に連絡ください。あと、僕でよければ申請書見たりもしますので、気軽に連絡ください。


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